那覇商工会議所 沖縄県事業継承ネットワーク事務局
経営者保証コーディネーターの徳山さんにインタビューしてきました。
事業承継とは?
事業承継ネットワ-ク事務局の役割とは?
『事業承継』とは会社が事業を(後継者に)引き継ぐことです。
個人の相続と同じ概念ですが、それとの相違点は、事業承継は
単に資産を引き継ぐのではなく、会社の経営に必要な資源(人、経営、資産〈知的資産〉)のすべてを引き継ぐということです。
その中でも、資産の引継ぎについては、税務的な課題や法令に準じた対応等で、比較的短期間で問題解決するケ-スはあります。
人(経営とそれを取り巻く人々)や経営、知的資産(組織、事業ノウハウ)の引継ぎには関しては、ケ-ス平均で5年から10年超の歳月を要しているのが現状です。
早期の取組みが事業の存続、発展を促す重要な要素となっています。
(※60歳以上の経営者の皆さまに気付きを与える啓発をしていますが、事業承継完了時は70歳に達し、70代の経営者であれば80歳以降まで経営に関わる必要性が生じるということです。)
沖縄県の状況(事業承継)はいかがですか?
特に沖縄県は後継者不在率82.9%と全国断トツTOPの環境にあり、他県に比べ問題はより深刻です。
事業承継が円滑に進まなければ多くの雇用と事業環境、所得を失うことになります。
(※2017年、経済産業省中小企業庁の試算によれば、事業承継問題をこのまま放置すると、2025年頃までの10年間累計で
650万人の雇用と22兆円のGDP(国内総生産)が失われる可能性があるとデ-タで訴えています。コロナ禍による経済の
損失、事業環境の悪化を考慮すればその損失はますます拡大することが予想されています。)
具体的にはどのようなサポートが?
事業承継ネットワ-ク事務局では、ネットワ-クで構築された支援機関(金融機関、商工会、商工会議所、中小企業整備整備機構沖縄総合事務局、沖縄県よろず支援拠点、沖縄県事業引継ぎセンタ-等々)と共に、事業承継に関する様々な課題に応え、専門家を交えて、事業承継をより具体的に進める道すじ(事業承継計画の作成)や、計画に基づく後継者育成のサポ-ト、財務面の課題に対する経営改善のサポ-ト、後継者不在先の受け皿探しのサポ-ト等、経営全般を幅広く支援する体制で事業者の相談に応じています。
更に2020年4月からは、事業承継のネックとなっている”経営者保証問題”(事業承継の場面で避けては通れない、借入金の連帯保証人の引継ぎの問題)に応える専門の相談部署が設置され、事業承継問題のサポ-ト力の拡充が図られています。
経営者保証に関しては、2013年12月に策定され、運用が開始されている”経営者保証に関するガイドライン”に基づいた、経営者連帯保証人の解除が主な支援内容となっていますが、その情報はあまり知られておらず、企業経営者の皆さまに是非制度を知ってもらい事業承継が拒絶される主要因ともなっている経営者保証の課題改善にトライしてもらいたいと思っています。
どこに相談に行けばいいのですか?
那覇商工会議所1Fに事務所があります。事業承継コ-ディネ-タ-6名で離島を含む全島範囲で事業者の相談に応じています。
連絡先は以下の通りで、直接の連絡でもよし、金融機関や商工会等の支援機関経由での相談もOKです。
事業承継の悩みは様々ですが、最も多いのが「必要性は感じているが、何から始めていいかわからない」です。
悩んだらまず相談!
お気軽にお問い合わせください。
Tel 098-860-0251 / Email:shokei-nw@nahacci.or.jp(事務局代表)
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